「黄金の国ジパングはおもしろい。信長や秀吉は金ピカ趣味。なのに、暗い小さな庵で抹茶をたてて心を癒しているのだからねぇ」(『黄金文化と茶の湯』淡交社・帯より)
帯のコピーが「安土桃山」という時代を見事言い当てている。
やられた……と思いました。
『黄金文化と茶の湯』(淡交社)は、
コンパクトで実にわかりやすい、『へうげもの』の座右に最適の一冊です。
この本に記されていることごとくが、安土桃山人である古田織部を物語る。
逆にいえば、古田織部こそ、安土桃山の申し子てなコトになります。
特に関係深い項目を、目次から抜粋します
(*太字は編集部)。
・
黄金文化の象徴、秀吉の聚楽第
・
戦国武将と茶の湯
・信長が利用した
名物茶道具
・秀吉が利用した
茶の湯イベント
・茶の湯の大成者・
千利休
・窯業の技術革新-大窯から
登り窯へ
・初めてのコンテンポラリー・アート-
茶の湯の陶器
・白いキャンパスを得た陶器-
志野焼
・
アシンメトリーの美-織部スタイルの流行
・激化するやきもの戦争-
美濃vs.唐津
・
西洋ファッションを着こなした戦国武将
・小袖に咲いた
「辻が花」
信長の「慧眼」については、すでに作中で描いたとおり。
織部はいま、秀吉×宗易(利休)の「黄金」×「わび」の時代を生きてます。
11月22日(水)発売の52号では、
「黄金の茶室」が登場。
資料が至って乏しく、ホトホト困り果てていたところ、
思いもかけぬ「神」の手が。
三百年余もつづく宮大工の長&数寄屋・書院建築の第一人者、
京都・
安井杢工務店の
安井巧さんから、
涙チョチョ切れんばかりのご厚意を賜りました。
名は体を表す、安井翁の名工ぶりは、論より証拠、
作品をごらんください。
熱海・MOA美術館
「黄金の茶室」を施工したのも、ほかならぬこのヒト。
『へうげもの』は心より深く深く感謝と敬意を表し、
安井さんを
「天下一棟梁」に認定……とは不遜の極み。
本当にありがとうございました。
【関連サイト】
☆週刊モーニングオフィシャルサイト〈e-モーニング〉『へうげもの』
☆モーニング25周年スペシャルサイト
☆Yahoo! JAPANモーニング創刊25周年総力特集
☆同・公式ブログモーニング編集部便り
★このブログへのご意見、ご感想、
作家と作品に関するお問い合わせはこちらからどうぞ!!
★トラックバック&リンク、大歓迎です。
リンクしてくださる際は、事後でけっこうですのでご一報ください。