「……私が終戦直後に『古田織部』といううすっぺらい本を書きまして、それを或る文科大学の先生に差し上げましたところが、葉書で礼状が来ました。見ると、
”吉田織部、をありがとう”と書いてあったので、少々がっかりしました。
吉田織部じゃあね。なるほど、字は似ていますが、ちょっと情けない気がしたんです」
(上掲書「第三章 茶道の発展 ー織部と遠州ー」より)
『へうげもの』副読本のご案内、その三にて候。
桑田忠親(敬称略・1902〜87)は、
茶の湯にも非常に造詣が深い戦国史学の泰斗。
室町時代に成立した茶道の歴史をひもとき、
古田織部=左介についても、詳しく一章を割いています。
口語体で書かれており、初心者にも理解しやすいのが特長。
こいつはありがたいな……と思ったら、
前回に引き続き、あらま講談社刊。
同氏の研究によって、織部=左介の足跡がほぼ解明され、
長く
別人と混同されてたコトも、初めてわかったらしいです。
ホント、知られてなかったんだな
織部=左介。
「吉田織部」じゃあね(笑⇒涙)。
定価本体900円(税別)也。
全国書店、
講談社BOOK倶楽部などでどうぞ。
『古田織部の茶道』というさらなる「名著」もありますが、
こちらはあいにく絶版です。
ぜひ復刊してください……おっと、これも講談社。

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