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大金時殿全快〜『へうげもの』掲載号・.. 2007年もあとわずか ...
2007年秋,サントリー美術館の茶室で〈へうげもの大茶湯 in 六本木〉を敢行しました。プロデュースしてくれたのは若手茶人・木村宗慎。利休自刃の一因となった大徳寺金毛閣を取材できたのも,ほかならぬ彼のおかげでした。茶道芳心会を率い,茶都・京都を拠点に幅広く活躍する木村が,このたび『利休入門』(新潮社・とんぼの本)を上梓。神格化,偶像化された「教祖」の事績を再発見。その真価を問う一冊です。 後世の人間は誰一人として利休の事実も真実も知らない。利休当時の茶の湯と現代の茶道は異なる。伝承や逸話によって一人歩きした神話をいったん忘れ去らねば,いまにふさわしい茶の湯の展開はあり得ない。「利休本位制」から変動相場制への転換を図ろう。伝統と一歩距離を置き,独自の活動に努める木村ならではの主張です。懐疑と否定を通じ,初めてわかる「神」は長い友だち。利休を敬愛するがゆえ,あえて屍を乗り越えようということでしょうか。 「利休さんがいまの茶の湯を見たら驚くと思う」とは,本書に登場する武者小路千家家元・千宗守氏の言葉。男たちが胡座をかき談論風発。時に茶室で命のやりとり。利休時代の茶の湯は自由でダイナミックであったいう。かような想像をもとに『へうげもの』は始まりました。この作者は茶道を知らない,正しい作法を勉強しなさい。連載当初,茶道を習っている主に女性の方々から,かようなお叱りを頂戴したのも,むべなるかな。「茶道漫画」に非ずということで,不見識をお許しくだされ。 (*古田織部も本書にちょろっと登場します) 作中ですでに描いたとおり,利休は「右向け左」てなことをポリシーとしていたらしい。一部では背教者の如く扱われる古田織部こそ,師の教えに誰よりも忠実な弟子であった(と思いたい)。見ようによってはえげつない逸脱も「R.I.P.利休」の精神から。単行本第9巻で壮絶に黄泉へと旅立ちましたが,千利休は永久に不滅です。無二の伴走者・秀吉の生涯もどうやら晩節。追想の中の再登場に備え,織部の末裔……木村宗慎『利休入門』をオススメします。 タグ: 木村宗慎 利休入門 千利休 みんなの木村宗慎をまとめ読み